官房機密費の威力<本澤二郎の「日本の風景」(3477)

<「無派閥の派閥」を操る悪役・官房長官の菅義偉?>

 「菅原のように地元、国会議員に金品を配る国会議員は、佐藤内閣から今までの間に一人もいなかった。選挙区にうちわを配ったりしたオバちゃんは、それで大臣を首になった。公職選挙法をとことん無視した菅原一秀の金の出どころはどこか。菅の官房機密費が怪しい。検察は捜査する責任がある」とは官邸と自民党本部の裏事情に明るい人物の指摘だ。イカサマだらけの政治評論家顔負けの鋭い分析である。


 先の1か月前の自民党と内閣の人事は、戦後最悪の政治リーダー・安倍晋三を出し抜いた菅人事とも。幹事長の二階を引きずって、強行したものだ。昨今の安倍は「裸の王様」というのである。「悪党である安倍の株を、菅が分捕ってしまったものだ。そこに二人の確執が生まれている。菅人事で首にした後任は、またしても菅の子分。あきれてモノもいう気がしない」とも。


 7年間の官房機密費の威力を物語っている。


<「犯罪首相」の外遊を利用して勢力拡大>

 「確か秋田県のイチゴ農家の出身。法政大学夜間部を出て、神奈川の小此木彦三郎の地元秘書。そこで悪賢い手練手管を覚えて、横浜市議から政界入りした菅。彼を面接した人物は、小此木の秘書をしていた材木屋の娘・コヤマ女史」「角さんはよく地方議員出身の議員に大物は生まれない。手練手管を覚えてしまって平気で悪の道にはまってしまうためだ」などとは、田中角栄にも近かった人物の指摘である。


 小此木彦三郎のことは、よく知っている。コヤマ女史とも。彼女今どうしているか。1995年の戦後50年に南京と盧溝橋の旅を計画した際、彼女にも参加するように声をかけた。残念ながら、当時は両親の介護で動けず、参加できなかった。


 菅は、この間、小此木の所属した中曽根派ではなく、自民党の名門・宏池会に所属したのだが、気が付いてみると、安倍側近に鞍替えして、極右の道に飛び込んでいた。融通無碍の政治屋なのだ。


 まんまと官邸入りに成功すると、官房機密費を扱う金庫番になった。幸い、事件ばかり起こす安倍は、年中、外遊にうつつを抜かしてきた。その間、60兆円の血税をばらまいて、中国封じに徹してきた。

 菅の方は、してやったりとばかり政府の機密費を独占して、無派閥の兵を養っていた。そのほか「安倍の腰ぎんちゃくのNHK記者を操って、まともな記者を排除するNHK改革を成功させて、いまやNHKを自由自在に駆使、政府広報テレビに変質させてしまった。電通を使っては、新聞テレビも掌握するなど、マスコミを使って、安倍の泥被りを独占、安倍の忠犬ハチ公に徹した。この間、TBS強姦魔の山口を救済したりとやりたい放題。徳洲会疑獄事件にも手を出して、官邸の悪を一身に引き受けての暴走、ついには閣僚人事にも手を回し、安倍と激突している」など官邸の監視人も厳しく採点している。


<政界毒饅頭=永田町の金庫の官邸=平河町の自民党本部>

 「政治は夜動く」とは、その意味するところ「金で動く」である。

 ちなみに金の本山は、共産党の言う大企業ではなく、財閥である。戦後に、瞬く間に復活、巨大化した財閥である。その懐には400兆どころか500兆円前後も。実際は之の数倍かもしれない。

 財閥にひれ伏す日本政治は、戦前と変わるところがない。いわば毒饅頭に自民党議員のみならず、野党議員も手を出して、政治を翻弄して、混乱を招いている。9条解体の大元は、財閥である。改憲を吹聴する輩は、多かれ少なかれ、財閥に「金をくれ」と叫んでいることになる。恥さらしもいいところだ。


 続く資金は、官邸の官房機密費と自民党本部の国会対策費という毒饅頭倉庫ということになろう。

 「二つの金庫を合計すると、500億円ていどか」と推測する専門家もいる。一般に毒饅頭という。相手次第で、その価格は100万円とか200、300万円であるが、重要法案成立に貢献した野党などには、10億円以上の金額に跳ね上がる。


 いってみれば、関電疑獄のような場面が、永田町や平河町では日常茶飯事といってよい。自民党幹事長や官房長官の経験者は、それぞれ自ら体験している。彼らを凡人は「売国奴」と呼んでいる。尊敬する対象ではない。


<安倍も武器弾薬利権とひも付き融資利権>

 首相の意向で機密費の金庫は開けるはずなのだが、7年も金庫番をやっていると、自分で自由に開けて、好みの人物に配分、比例して毒饅頭の効果が出てくる。

 これに食らいつくマスコミ人間もいる。彼らの言動から、そのことを証明することができる。金はたまるが、言論人失格者を演じるため、悲しい末路が待っている。因果は応報である。

 安倍利権といえば、自民党関係者の中でも一部の有能な秘書は知悉している。武器弾薬利権は巨額である。

 この7年間で、世界にばらまいた、ひも付き援助60兆円利権も巨大である。政府専用機に乗り込む財閥の面々は、タダで乗っているのではない。必ずツケを払わされる。ただし、領収書のない闇献金として。


 これらの秘密事項は、権力の中枢を歩いてきた人にとって、驚くような話ではない。


<長期政権の腐敗の闇は深く、深く>

 長期政権は腐敗する、確実に腐敗する。底なし沼のように腐敗する。腐敗が当たり前となる。恐ろしい世界で、悪魔が住み着いている。


 菅が安倍の後継者の一人だと、確か幹事長の二階が公言した。「小泉進次郎も」は、出まかせのたぐいだ。誰も信じないが、菅の場合は、安倍に対抗できるような「無派閥の派閥」を養ってきた。


 ただし、菅の子分は、言ってみれば傭兵である。政治家は一人もいない。質の悪い政治屋ばかりだ。武器を持たせても、生死をかけて戦える人材はいない。鎧兜は立派でも、精神が狂っていて、実際は使い物にならない。


 同じようなレベルの高くない派閥は、二階派にもいえる。「落穂ひろい」派閥と称される所以である。ともあれ「政局の秋」である。


<菅会見のいい加減さを初めて目撃>

 昨日、初めて民放で菅会見を見てしまった。

 官房長官は政府を代表して、政府の立場を国民に知らせるスポークスマンであるが、菅は不合格である。安倍同様に逃げることが上手だ。まともに答えない。はぐらかして、即座に「次は」といって、別の記者を指して、体をかわすのが得意である。

 記者もそれに便乗して質問している。ともかく菅も記者らもいい加減なのだ。毒饅頭は、永田クラブ・内閣記者会にもばらまかれているのだろうか。


 新聞が腐ると、政府もとことん腐るものである。

20191026日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

「天皇中心の神の国」は神話!<本澤二郎の「日本の風景」(3476)

<田布施・日本会議の野望を断ち切れるか>

 明治を演出した長州(安倍)と薩摩(小泉)の田布施は、どうみても怪しい。カルトの靖国・伊勢・出雲の天皇教を中心に、生長の家や統一教会も関係していることが、ここにきて分かってきた。新天皇即位の漫画チックな宗教儀式は、キリスト教徒のみならず、異様で、違和感を覚える国民は多い。国事行為を完全に逸脱したもので、その経費は皇室が負担すべきものだ。

 これの作・演出は、日本会議の手口であろう。森喜朗という不見識な政治屋が首相時代、神道政治連盟の会合で吐いた「天皇中心の神の国」という神話論を、具体的に見せつけたものに相違ない。戦後の日本民主主義を否定したものだ。その責任は重い。


<天皇元首化向けの166億円儀式は憲法違反>

 大陸や半島の皇帝や王朝方式を寄せ集めた、明治の役人による物まねであろうが、古式蒼然とした分厚い服装を、初めて着せられた雅子妃の表情は、珍しくひきつっていたように感じた。相当きつい忍耐を要求されたのであろう。


 こんなことは21世紀の民主国家がやる必要などない。象徴であって、元首ではない。日本会議など天皇教信者が、神格化による元首を実現しようとしているが、現代の日本人はそれほど愚かではない。


 繰り返し指摘しておきたい。166億円の宗教儀式は、政教分離の憲法に違反する。秋篠宮が主張する「皇室経費」で対応すべきだ。今からでも遅くない。莫大な昭和天皇の遺産の一部で、十分、賄える費用であって、貧しい民の負担を強いることは、間違っている。


 人々の生活は、10%消費税という大増税と世界的不況で疲弊している。そこに地球温暖化による強力な台風、そして311の放射能被害で、先行き不透明である。そんなときの166億円の天皇交代劇である。


 天皇制に疑問を抱く国民は、少なくない。


<日本国憲法=国民は平等・上下の差否定>

 日本国憲法は、近代法に従って、当然のように国民はみな平等である。皇室も、である。ただ、天皇に限ってのみ「国民統合の象徴」としている。断じて元首ではない。勘違いしている国民は、天皇教信者ばかりだ。

 「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」である。当時の世界的常識を福沢諭吉でさえも「学問ノススメ」の冒頭に紹介している。


 主権は国民にある。そうすると、10・22の天皇の対応は、おかしい。間違っている。数段高い場所から、国民の代表である首相を見下している。というよりも、安倍・日本会議の設定であろうが、政府が天皇を押し上げて、それを良しとしている。

 日本会議に操られている日本政府は、間違ったことをしている。三権の長がはるか下に控えて、かしこまっているのである。滑稽である。漫画と断定する理由である。


<数段低いところで首相の「万歳三唱」は漫画>

 ネットでは、安倍が敷居を踏んでいる、と抗議する天皇教信者の言い分を紹介している。どうでもよいことを問題にしている。


 第一、よく見れば敷居ではない。安倍の立ち位置を特定するための印である。


 重大事は、主権者である国民の代表が、天皇よりも数段低い場所に押し込められたことが、憲法の原則に違反している。主権者は、日本会議主導の宗教儀式に惑わされてはならない。


 違憲違法の「即位礼」と断罪するほかない。


<菅原一秀の任命責任と検察捜査責任>

 内外に披露した新天皇の披露宴は、天も喜んでくれなかった。最悪の天候で、広大な皇居の庭園の出番はなかった。そこへ降ってわいた経済産業大臣・菅原一秀の相次ぐ違法行為が、新聞ではなく週刊誌が暴いた。

 昔なら内部告発者は、新聞に駆け込むのだが、今は新聞が動かない。やむなく週刊誌に押しかけることになる。そうして官房長官の菅と幹事長の二階が、強引に安倍に押し付けた菅原一秀の経済産業相問題で、安倍と菅・二階の権力抗争へと火が付いた。

 安倍にとっての、晴れがましいはずの気分も吹っ飛んでしまった。菅と安倍の戦いには、よたつく二階が菅に肩入れしている。

 任命責任は安倍晋三である。同時に、捜査責任は東京地検。永田町はただならぬ雰囲気に包まれている。菅原辞表で、関電疑獄の片が付く問題ではない。号外大好きな読売が、号外を出せばいいのだが?それはない!

20191025日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

権力抗争始動<本澤二郎の「日本の風景」(3475)

<関電疑獄の前に菅原一秀の首の行方>

 166億円投入の贅を尽くした天皇交代劇によって、天皇制は国民の批判を強めてしまった。「朕はたらふく食べて」という戦前のスローガンが、1022日の銀座に踊った。極右・日本会議の思惑とは正反対のうごめきが表面化したようだ。厳戒態勢下の東京に、世界のリーダーはいずれもそっぽを向いてしまった。

 他方で、安倍人事ならぬ、官房長官・菅義偉と自民党幹事長の二階が強行したという経済産業省の大臣・菅原一秀の首が、目下皮一枚というありさまだ。世論に逆らって東京地検は隠れてしまうのであろうが、関電疑獄を目の前にして、大阪地検のように逃げることができるのか。

 永田町の事情通が「安倍と二階・菅組の権力抗争が始まった」と知らせてきた。世の中は、皇居で万歳三唱した心臓の鼓動を揺さぶっている!


<菅と二階が強行した人事に安倍は「ざまあみろ」?>

 秘書の給与ピンハネから、支援者にメロンなどを配った、はては葬式に香典2万円を出した経済産業相によって、安倍のモリカケ・TBS強姦魔事件追及に蓋をかけたことから、さぞや心臓の鼓動は正常値と思いきや、そうではないというのだ。

 権力の私物化・乱用を、ヘとも感じない極右首相である。菅原人事を押し付けた菅と二階に対して、怒りをぶつけているというのだ。永田町水面下の情報である。「菅と二階への当てつけが自民党内で始まった。選挙どころではない。むろん、安倍の改憲も飛んでしまった。菅ピンチ・二階の政治責任も大きい」との声も飛んできている。


 落穂ひろいが、いまの菅と二階の部下たちである。玉石混淆という言葉もある。だが、小選挙区制下、光り輝く玉はない。石ころばかりである。そもそもは、極右内閣に玉らしい人材などいない。


 やくざ暴力団と手を握るような輩が目に付く。

 筆者が現役のころ、黒金泰美や小川平二ら、池田勇人や前尾繁三郎・大平正芳らの仲間の事務所を覗くと、たいてい彼らは読書をしていた。大平や前尾もそうだった。池田は、彼らの知識と知恵を支えに、経済成長と東京五輪を実現したものである。いずれも書も親しんでいた。


 およそ安倍・菅・二階らから、夢でも「読書」をする姿など想定することは「不可能である。10・22の皇居に翻った「萬歳」なる旗文字を、テレビ解説者は「安倍の文字」と大嘘をついて紹介していた。「NHKの岩田の差し金」というが、ひどい嘘を国民に紹介して恥じない。党内抗争のゴングが鳴っている!


<心臓の思いは加藤勝信という腐敗官僚>

 「安倍は幹事長に岸田文雄を起用しようとした」というのも、うそ情報である。これにまんまと騙され続けた岸田は、宰相候補になれない。


 安倍の意中の人は、岸信介の長女で母親の安倍洋子と、もう一人は加藤六月の未亡人が決めている、ということになる。「清和会の歴史を知る者のみが知る公然の秘密」なのだ。


 安倍の父親の晋太郎と六月の関係は、そのまま夫人同士の関係となっている。これはもう戦国時代の人事抗争である。


 加藤勝信という、官僚崩れの政治屋の監視を強めていく必要があろう。国民に寄り添う人材では、全くない。


<安倍に服従した岸田宏池会はトップ交代か>

 安倍外交を恥じらいもなく踏襲してきた宏池会会長の岸田は、哀れ政治家失格であろう。信念も勇気もない安倍のロボットでしかなかった。それに追従してきた宏池会に人材がいなかったということになる。


 大平正芳・鈴木善幸・宮澤喜一の宏池会黄金時代を知る者にとって、現在の護憲平和・軍事小国論は消滅してしまった衝撃は大きい。


 武器弾薬の財閥利権に興味を示すようでは、安倍・日本会議そのものであろう。誰か中興の祖となれる人物はいないのか。

 護憲リベラルが宏池会のゆるぎない伝統と信念である。岸田は、そのことを宮澤から伝授した、にもかかわらず極右の日本会議に屈した。日本会議は宗教カルトである。


 靖国・伊勢・出雲のカルトの神主らに、国民政治を壟断させていいものか。

 それでも、保守本流の再興が無理であれば、自民党は自滅する運命にあるのであろう。166億円の漫画を見せつけられていると、誰もが過激になってしまう現在である。菅原が点火した政局に注目したい。

20191024日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

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